建設現場のコンプライアンスが年々厳しくなる中、「うちは3次下請だし、小規模な工事だから許可はいらないよね?」というお声もあります。
結論からいうと、許可が必要です。これは法律上の義務と現場入場のルールは別物だからです。
今回は、3次下請けの事業者が建設業許可を求められる理由と、現場入場をスムーズに進めるための条件について解説します。
そもそも3次下請けに建設業許可は法律上必要なの?
まず、建設業法における原則をおさらいしましょう。
500万円の壁は3次下請けでも同じ
建設業法では、1件の請負代金が500万円(税込)未満の軽微な建設工事であれば、建設業許可を持っていなくても施工可能です。これは元請け・下請けの階層に関係なく共通のルールです。
3次下請けだからといって免除はされない
3次下請けだから、元請が取得していればいいのでは?という解釈は誤りです。請負契約を結ぶ以上、各階層の業者が契約額に応じて許可の要否を判断されます。
なぜ500万円未満でも許可を求められるのか?
法律上は不要なはずなのに、現場から許可がないと入場できないと言われるケースが急増しています。それには、主に2つの理由があります。
①元請け企業のコンプライアンス強化
ゼネコンの多くは、独自の安全基準やコンプライアンス規定を設けています。未許可業者との取引そのものをリスクと捉え、金額に関わらず、2次・3次下請けまで許可取得を必須としていることが一般的になっています。
②社会保険加入の確認がセットになっている
現在、建設業界では社会保険への加入が厳格化されています。建設業許可を保有していることは、適切に社会保険に加入し、法令を遵守していることの証明書代わりとして機能しているのです。
現場入場を断られないための3つの必須条件
3次下請けとして安定して現場に入るためには、建設業許可の有無を含め、以下の条件をクリアしておく必要があります。
条件1:建設業許可の取得
500万円以下の工事しか請けない場合でも、将来的な受注拡大や現場入場のスムーズさを考えれば、許可取得は最強の通行証になるといえます。
条件2:社会保険への適切な加入
健康保険、厚生年金、雇用保険などの社会保険への加入は、現状建設業許可取得には必須条件となっており、現場入場においても同様といえます。
条件3:建設キャリアアップシステム
近年、教則に普及しているのが建設キャリアアップシステム(CCUS)です。元請け企業から登録を強く推奨、あるいは義務化されるケースが増えています。技能者の就業履歴を蓄積するため、3次・4次下請けの職人一人ひとりの登録が求められます。
早めの許可取得を検討すべき理由
いつかは取ろうと考えているのであれば、今がそのタイミングかもしれません。
①信頼度の向上
2次下請け業者や元請けから安心して仕事を任せられるパートナーとして認識されます。
②受注単価の交渉
許可があることで、500万円を超える大きな工事の依頼も受けられるようになります。
③資金調達の有利性
銀行融資を受ける際、建設業許可の有無は審査に大きく影響します。
まとめ
近年の建設業界において、3次下請けであっても建設業許可は持っていることが基準という時代になりつつあります。現場入場直前になって慌てないよう、早めの準備が肝要です。
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