宅地建物取引業(宅建業)を始めるにあたって、避けて通れないのが免許申請です。それには膨大な資料、聞き慣れない用語、そして細かな記載ルール..。
「自分でやろうと思ったけど、意外と大変だ」と思われる方も多いのではないでしょうか。
申請書類の中でも、特に頭を悩ませるのが案内図の作成といえるのではないでしょうか。
「Googleマップをコピーして貼り付けるだけじゃ駄目なの?」「どんな情報をどこまで詳しく書けばいいの」この様な疑問について、今回は案内図の作成ポイントについて解説します。

宅建業免許!?免許申請書の案内図はどのように作成するの?

宅建業免許の申請書類(正本・副本)の中には、事務所の場所を特定するための案内図を添付する項目があります。これは免許権者である知事や国土交通大臣の担当者が事務所調査に行く際に、迷わずたどり着けるためのガイドという意味合いを持っています。

※神奈川県 宅地建物取引業免許申請等の記載手引 引用

具体的な作成方法を見ていきましょう。

①案内図の構成要素:上部の記入欄

上部には最寄り駅から事務所までのアクセス情報をテキストで記入する欄があります。

最寄り駅の情報

例では横浜高速鉄道みなとみらい線 日本大通り駅と、路線名まで正確に記載されています。ここでのポイントは、出口番号まで明記することです。上記手引きのサンプルでも赤字で強調されています。大きな駅だと出口を間違えるだけで10分以上のロスになることもあるため、非常に重要な情報です。

所要時間

徒歩の場合、不動産広告のルールに基づき、80mにつき1分で計算します。端数は切り上げです。サンプルは徒歩1分となっていますが、これは駅の出口からすぐ先にあることを示しています。

バスを利用する場合

駅から遠い場合はバスの情報を書きます。右側の赤枠注釈にある通り、バスの行先、乗車時間、停留所名を漏れなく記入しましょう。

地図作成の極意!何をどこまで描くべきか?

地図部分は、手書きである必要はありませんが、CADや地図ソフト、あるいはGoogleマップをベースに加工して作成するのが一般的です。ただし、単なる地図の切り貼りでは不十分です。

①目標物の選定

サンプルには横浜開港資料館、横浜港郵便局、像の鼻パークなど、誰もが分かる公共施設や大きな建物が記載されています。審査官は初めてその土地を訪れるかもしれません。コンビニ、銀行、郵便局、公園など、そこに行けば自分が今どこにいるか確信できる場所を必ず入れましょう。

②道の名前と方向

みなと大通り、日本大通りなど、主要な道路名は必須です。また、サンプルの端にある関内駅、横浜スタジアム、山下公園といった、エリアが広がりを示す矢印はあると、地図の向きが直感的に理解しやすくなります。

③事務所の場所を点ではなく立体的に示す

個々が最も重要なポイントの一つです。サンプルでは当社ビル5階と記載されています。単にビル名を書くだけではなく、何階に事務所があるのかまで明記してください。宅建業の免許審査では事務所の独立性が厳しくチェックされます。案内図の段階で階数まで書いておくことは、その後の写真撮影や図面作成との整合性を取る上でも欠かせません。

意外と忘れがちな方位と縮尺

サンプルには方位記号がありませんが、一般的には地図の端に方位(北向き)を示す記号を入れます。また、極端に拡大しすぎたり、逆に広域すぎて事務所の場所が米粒のように小さかったりするようではNGです。目安としては、最寄り駅から事務所までが1枚の紙に収まり、かつ周辺の道がはっきり識別できる程度の縮尺がベストです。

なぜ案内図が重要なのか?

行政手続きにおいて案内図が重視される理由があります。それは、「実態のある事務所で、適切に業務が行われることを確認するためです。架空の事務所や、生活感の強すぎる自宅の一室などでこっそりと営業しようとするのを防ぐため、行政庁の担当者は地図を頼りに現地を確認しに来るのです。
案内図が不正確だったり、分かりにくかったりすると、この申請者は事務能力に欠けるのではないかと良からぬ疑念を抱かせる原因にもなりかねませんので、丁寧に作成することが肝要です。

作成時のチェックリスト

これから案内図を作成される方は、以下の項目を最終チェックしてください。

・路線名、駅名、出口番号は正しいか。
・事務所のビル名、階数が明記されているか。
・駅からのルートが矢印等で示されているか。
・複数の主要なランドマーク(特定地域の景観を特徴づける目印)が記載されているか。
・事務所が複数ある場合、それぞれの案内図を作成したか。

まとめ

案内図ひとつとっても、宅建業免許申請には独自のルールとコツが存在します。赤字での丁寧な注釈や明確なルート表示は、審査をスムーズに進めるための思いやりでもあります。
もし、ご自身で作成する時間がなかったり、書類が多すぎて手が回らない場合は、ぜひ当事務所へご相談ください。
当事務所では、案内図の作成はもちろん、複雑な略歴書の作成から事務所写真の撮影、行政庁との事前調整まで、宅建業免許申請をフルサポートいたします。皆様が事業のいち早いスタートに集中できるよう、面倒な事務手続きをお任せください。
グラス湘南行政書士事務所