産廃業収集運搬業の許可申請を進める際、頭を抱えがちになるのが、事業計画書第五面ではないでしょうか。
「環境保全措置の概要」という仰々しいタイルの下、一体何を書けばいいのか悩まれる方も多いのではないでしょうか。
今回は、許可行政庁が見ている第五面の書き方を解説します。

※産業廃棄物許可は、申請先の自治体によって、独自のルールや記載要領が微妙に異なります。この記事の内容をベースにしつつ、必ず提出先の最新手引きを確認してください。

第五面は会社の作業マニュアル?

※神奈川県 産業廃棄物・特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可申請等の手引き 抜粋

第五面を平たくいうと、収集運搬作業のマニュアルと位置付けられます。
単に環境に配慮とか安全運転を徹底といったことを書くのではなく、具体的に、どのような手順で、どのような道具を使って、リスクを最小限にするのか、という具体的なアクションを記載する必要があります。
許可行政庁は、この第五面を通じて、業者の実際の積込みから降ろすまでの流れを、安全かつ法令に沿ってシミュレーション出来ているかを確認しています。

普通産廃:運搬に際し講ずる措置ポイント

まずは、一般的な産業廃棄物(普通産廃)の場合です。ここでは飛散・流出と悪臭を防ぐ仕組みを具体化します。

積込み・荷降ろし時の措置

・飛散防止:収集運搬車への積込みは、可能な限り平坦な場所で行い、急な操作を避けること。
・騒音・振動:早朝、深夜の作業を避け、アイドリングストップを徹底することを記載します。

運搬時の措置

・シート掛けの徹底:飛散防止のため、必ずシートで覆い、ロープで確実に固定する旨を明記します。
・容器の使用:汚泥などの流動性があるものは、ドラム缶や蓋付きプラスチック容器(ケミカルドラム缶)を使用することを記載。

特管産廃:運搬に際し講ずる措置ポイント

特別管理産業廃棄物(特管)は、爆発性、毒性、感染性などがあるため、記述のハードルが一段上がります。

識別と密閉

・容器の厳選:廃棄物の性質に応じた容器(耐腐食性のドラム缶や、感染性廃棄物専用のプラスチック容器など)の使用を具体的に記載。
・表示の徹底:容器ごとに「種類」「性質」「取り扱い上の注意事項」を表示することを明記します。

事故発生時の緊急対応

・緊急連絡体制:万が一流出事故に備え、排出事業者、自治体、警察、消防等の緊急連絡先のリストを車内に備え付けていることを記載。
・防除資材の備え:油吸着マット、中和剤、おがくず、土のうなどの緊急時キットを常備している点も重要です。

知識の習得

・SDS(安全データシート)の携行:特管物の場合、排出事業者から提供されたSDSを運転手が常に携帯し、性質を把握した上で運搬することを記載します。

審査をスムーズに通すための書き方ポイント

第五面を作業マニュアルとして仕上げるために、以下の3つの視点を持って記載することをお勧めします。

➀「誰が・何を・どうする」を明確に

「注意する」ではなく「〇〇を用いて、〇〇を固定し、飛散を防ぐ」と書きます。

➁廃棄物の種類(品目)に合わせる

石綿含有産業廃棄物があるなら「湿潤化して二重梱包」、廃プラスチックなら「シート掛け」など、申請する品目ごとに必要な措置を書き分けてください。

➂駐車場所の管理

運搬の途中、やむを得ず駐車する場合の措置も記載があると、丁寧な印象を与えます。具体的には、直射日光を避ける、人目のない場所に放置しない等の記載が挙げられます。

まとめ

事業計画書第五面は、会社が責任を持って運搬できることを証明する資料といえます。
ここがしっかりと書き込まれていると、行政側のチェックもスムーズに進みますし、何より自社のドライバーにもそのまま活用できる生きた書類となります。

自分の会社のケースでは、どう書けばいいの?
この品目の場合、特有の措置はあるの?

・・と悩まれたら、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。神奈川県内の各自治体のルールを把握した上で、最適な書類作成をサポートいたします。
グラス湘南行政書士事務所