建設業許可の要件である常勤役員等や営業所技術者の証明や社会保険加入状況などの確認で必要となる健康保険証ですが、2024年12月をもって現行の健康保険証の新規発行が停止されました。これに伴い、これからはマイナンバーへの移行をしていない方については保険証の代わりに資格確認証が交付されることになりました。
この資格確認証は証明資料になるのでしょうか。
結論からいうと、資格確認書は建設業許可の常勤性確認資料としては認められません。
なぜ、これまでの保険証の代わりにならないのか。代替となるものは、何を用意するべきなのか、実務上の注意点を解説します。

資格確認書には会社名の記載がない?

建設業許可の審査において、資料に求められる絶対条件は個人名と事業所名(会社名)がセットで記載されていることです。
従来の健康保険証には、カードの表面に勤務先である事業所名が印字されていました。しかし、新しく発行される資格確認書の多くには、事業所名の記載欄がありません。開始名の記載がない書類を提出しても、その会社で働いていることの証明ができないため、証明資料にならないのです。

健康保険証が廃止された後はどうしたらいいの?

①資格情報のお知らせ(資格情報通知書)

マイナ保険証の利用者に交付される書類です。こちらには事業所名が記載されているため、現時点で最もスムーズな代替資料となります。

②健康保険証・厚生年金保険被保険者資格取得確認通知書

入社時に年金事務所から発行される通知書です。これであれば、確実な公的証明になります。ただし、再発行には時間がかかる場合がありますので注意が必要です。

③標準報酬月額決定通知書(算定基礎届の決定通知)

毎年7月に届く、社会保険料の決定通知書です。会社名と個人名が一覧で載っているため、複数人の常勤性を一度に証明できます。
ただ、直近で入社した方は載っていないため、他の書類と組み合わせる必要があります。

マイナポータルの画面キャプチャは使えるか?

マイナポータルの画面なら、会社名も載っているはずでは?という疑問もあるかと思います。これは自治体によって確認が必要ですが証明としては厳しいのが現状です。マイナポータルの健康保険証情報の画面には事業所名が表示されますが、これを印刷したものが正式な証明書として認められるかは、各都道府県の審査部門の裁量に委ねられています。
また、偽造防止の観点からスマホ画面の掲示では不可で、特定の認証情報が含まれた状態での出力が求められるなど、実務上のハードルが非常に高いのが難点といえます。

今持っている保険証はいつまで使えるの?

現在お手元にある、事業所名入りの健康保険証は、2024年12月廃止から最長1年間は有効とみなされる経過措置がありました。
今後は上記の資格情報のお知らせ等の準備が必須となりますので、新しい体制に備えておく必要があります。

まとめ

健康保険証の廃止に伴う、資格確認書については健康保険証の代わりとしての証明にはなりません。申請直前になって資料不足で受理されないという最悪の事態を招きかねませんので注意が必要です。
そのためには以下の3点を社内で実施することをお勧めします。

①役員・技術者のマイナ保険証登録状況を確認する
②資格情報のお知らせを各自が保管しているか確認する
③紛失している場合は、今のうちに資格取得確認通知書等の控えを探しておく

建設業許可の手引きは、制度の変更に合わせて日々更新されています。どの書類を組み合わせれば受理されるのか、判断に迷われたら当事務所へご相談ください。
貴社の状況に合わせて、最も手間がかからず、確実に受理される証明資料の選定をサポートいたします。
グラス湘南行政書士事務所