ビルやマンションの外壁改修、新築工事、店舗の改装などで、足場や仮囲いの設置、あるいはクレーン車や資材搬入車の路上停車を行う際、必要になるのが道路使用許可申請です。
現場の施工計画がどんなに完璧であっても、道路使用許可申請書の記載に不備があったり、添付書類に誤りがあったりすると、受理されなかったり、許可が下りるのが遅れたりする事態を招いてしまいます。
今回は道路使用許可申請書の正しい書き方のポイントと、申請前に必ず確認すべきチェックリストを、行政書士の視点から解説します。
道路使用許可申請書とは?
道路使用許可申請は、道路交通法第77条に基づき、道路において工事や作業、その他交通に影響を及ぼす行為を行う場合に、その場所を管轄する警察署長に申請するものです。
道路使用許可申請書の書き方のポイント
申請書の様式は各都道府県警察のホームページ等からダウンロードできますが、実際に記入する際には以下のポイントに細心の注意を払う必要があります。
➀申請者の情報(正確な法人名・代表者名)
申請者欄には、施工を行う法人名(または個人事業主名)、代表者の役職・氏名、主たる事務所の所在地を正確に記入します。法人の場合、登記簿上の表記と一字一句違わないように記載することが鉄則です。また、現場の責任者を「責任者」欄に記載するのが一般的です。
➁場所の特定は具体的に
例えば〇〇市〇〇町1丁目2番地先路上、および同所地先歩道・車道といったように、付近の交差点名や目標となる建物、住居表示などを正確に記載し、どこからどこまでの範囲で作業・占用を行うのかを明確にします。
➂方法又は形態の具体的かつ正確な記載
足場設置のため、クレーン作業のためとだけ書くのは不十分といえます。
例えば、道路上に移動式クレーン(〇t)を停車し、アウトリガーを展開して資材の荷卸し作業を行う。作業中は片側交互通行を実施し、前後に配置した交通誘導員により一般車両および歩行者を誘導する、といったように「何を使って」「何を行い」「どのような交通誘導・安全対策を行うのか」を具体的に文章化します。
➃期間及び日時の正確な算出
作業を行う期間と、具体的な時間帯を記載します。 天候予備日を含めるべきか、日祝日を除外するべきかなどは警察署の指導や実際の工事スケジュールに合わせる必要がありますが、実際の作業時間と申請時間が乖離していないことが重要です。
➄添付書類との整合性
申請書単体で提出することはまずありません。以下の添付書類と、申請書の内容が完全に一致していなければなりません。
・道路使用許可申請書(2部)
・現場の位置図(周辺地図)
・平面図・詳細図(足場の出幅や車線の残余幅員が記載されたもの)
・迂回路図(通行止めや大規模な規制の場合)
・その他警察署が求める資料(工程表、安全対策要領など)
記載ミス・差し戻しを防ぐチェックリスト
提出直前に以下の項目をチェックしましょう。
・申請者の印鑑(または電子印)は漏れていないか、代表者印が正しく押されているか
・申請場所の地番や住居表示、道路の名称に誤りや抜けはないか
・作業の目的や方法に抽象的な表現がなく、第三者が読んでも現場の状況が完全にイメージできるか
・作業時間は、道路管理者や周辺環境への配慮(夜間騒音規制など)をクリアした時間帯になっているか
・図面に記載されている車道・歩道の残余幅員(例:1.5m以上確保など)の数値が、申請書の記述と矛盾していないか
・交通誘導員の配置人数や配置場所が、計画書と申請書で一致しているか
・提出部数(正本・副本)や、都道府県ごとのローカルルール(手数料や添付枚数)を確認したか
まとめ
道路使用許可申請書の作成は、警察の基準や交通安全上の要件を熟知した上で行うことが肝要です。
場合によっては、書類を一度持ち帰り、再作成の上で再度来署してくださいと言われることも少なくありません。
当事務所では道路使用許可・道路占用許可を取扱っています。ぜひ当事務所のの活用をご検討ください。正確な申請書の作成と、警察署との事前協議により、貴社の工事スケジュールをサポートいたします。
「グラス湘南行政書士事務所」