建設業を営む皆様にとって、官公庁や自治体などの公共工事を受注することは、事業の安定と成長に不可欠です。公共工事の入札に参加するためには、事前に競争入札参加資格の認定を受ける必要があります。
この資格申請には、大きく分けて定期申請と随時申請の2種類があり、その違いを理解することが重要です。今回はこの2つの申請方法の違いや手続きのポイント、注意点を解説します。

定期申請と随時申請の基本的な違い

入札参加資格の認定を受けると、競争入札参加資格者名簿に搭載され、この名簿は、通常2年間の有効期間が定められています。定期申請と随時申請は、この2年間の有効期間のどの時点から資格を得たいか、によって使い分けられます。

項目定期申請随時申請
申請目的資格者名簿の有効期間の始期(最初)から認定を受けたい場合。名簿の有効期間の途中から認定を受けたい場合。
受付期間2年に一度、限られた期間のみ(例:奇数年度の年末頃)。定期申請期間以外の期間。自治体によって「随時受付期間」が設けられているか、通年で受付けているかが異なる。
資格認定日名簿の有効期間の始期(例:奇数年度の4月1日)。申請受付日の翌月1日など、自治体が定める日付(申請のタイミングにより認定日が異なる)。
対象者新規申請、継続申請(更新)。主に新規申請、および資格取得後の業種追加・変更など。

定期申請とは?

定期申請は、2年ごとに資格者名簿が切り替わるタイミングで、名簿の有効期間の最初から資格を得るために行う申請です。

・申請時期
多くの場合、奇数年度の年末頃(10月~12月)に受付期間が設定されています。

・有効期間
申請が認定されると、次の奇数年度の4月1日から2年間、有効な資格が与えられます。

・最大のメリット
2年間の有効期間を通じて、最初から滞りなく入札に参加できる点です。

随時申請とは?

随時申請は、定期申請の受付期間を逃してしまった場合や、名簿の有効期間の途中で新たに資格を取得したい場合、または既存で資格を持っていいるが、業種の追加などをしたい場合に行う申請です。

・申請時期
自治体が定める随時受付期間に申請します。自治体によっては通年受付けている場合もありますが、受け付けていないところもあるため注意が必要です。

・有効期間
認定日から名簿の有効期間の満了日まで。

・注意点
認定日が申請のタイミングによって決まるため、「すぐにでも入札に参加したい」と思っても、認定されるまで1~2ヶ月の待ち時間が発生することが一般的です。

定期申請と随時申請の手続きの流れ

どちらの申請も、手続きの大枠は共通していますが、スケジュールの管理が非常に重要になります。

共通する手続き(概要)

①申請準備
経営事項審査(経審)の直近の決算に基づき審査を受け、結果通知書を取得します。また申請する自治体ごとに、独自の書類やシステムのルールがあるため、要綱を確認します。

②電子申請
多くの自治体が導入している電子申請システムを利用して、基本情報を入力し申請データを作成、送信します。

③書類提出
電子申請後、経営事項審査結果通知書や納税証明書、建設業許可通知書の写しなど、必要な添付書類を郵送または持参で提出します。

スケジュール管理の重要性

・定期申請

経審の受審時期と自治体の受付期間を合わせる必要があります。受付期間が数週間から1ヶ月程度と短いため、事前に書類を準備し、期間内に確実に申請することが重要です。

・随時申請

「いつまでに認定を受けたいか」から逆算して、申請する必要があります。認定には時間がかかるため、入札参加予定の2~3ヶ月前には申請手続きを開始するのが肝要です。

自治体ごとのローカルルールに注意!

入札参加資格申請は、国、都道府県、市町村ごとに申請が必要で、それぞれ異なるローカルルールが存在します。

・申請システム
利用する電子申請システムが異なる。

・受付期間
随時申請の有無や、受付けの締切日が異なる。

・提出書類
独自の様式や追加で必要な書類がある。

特に、複数の自治体への申請を考えている場合は、それぞれの自治体のスケジュールと必要書類を一覧化し、進捗を厳密に管理することが重要になります。

まとめ

入札参加資格の定期申請と随時申請は、申請のタイミングと認定日に大きな違いがあります。定期申請は、2年間の入札機会を確保する最も確実な方法です。一方、随時申請は、定期申請を逃した際のリカバリーや、急な事業展開に対応するための手段です。
いずれにせよ、資格がなければ入札に参加することはできません。公共工事の受注チャンスを掴むため、最適な申請方法とスケジュールを検討しましょう。
当事務所では、建設業許可はもちろん入札参加資格申請、経営事項審査まで、一貫したサポートを提供しております。お気軽にご連絡ください。
グラス湘南行政書士事務所