産廃業収集運搬業の許可申請において、講習会の修了証は必須アイテムです。しかし、種類を間違えたり、有効期限を切らしたりとすると、申請が受理されず、事業計画が大幅に狂ってしまうこともあります。
今回は、失敗しないための講習会選びと注意点を解説します。

そもそも産廃の講習会とは?

正式名称は「産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」です。公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWNET)が実施しています。
許可を受けようとする法人の役員、若しくは政令で定める使用人(支店長など)が受講し、修了試験に合格しなければなりません。

どの講習会を受ければいいの?

講習会は、大きく分けて新規と更新、そして業務区分の組合せで決まります。

①新規か更新か

・新規講習:初めて許可を取る場合、または許可が一度切れてしまった場合。
・更新講習:既に許可を持っていて、5年(優良認定なら7年)の期限が来る前に更新する場合。

②業務区分の違い

取り扱う内容によって、受講するべきコースが異なります。

受講コース内容
収集・運搬課程ゴミを運ぶ許可(最も一般的)
処分課程焼却や破砕など、ゴミを処理する許可
特別管理課程廃酸、廃アルカリ、アスベストなど特管を扱う場合

特別管理の修了証があれば、通常の産廃廃棄物の申請にも使えます。将来的に特管も取る可能性があるなら、最初から特管を受けておくのも一つの手です。

修了証の有効期限に要注意!5年と2年のルール

修了証には有効期限がありますので注意が必要です。

・新規講習の修了証:発行日から5年間有効
・更新講習の修了証:発行日から2年間有効

新規と更新で期間が異なるのは、更新申請は、許可が切れる前に行う必要があります。知識のアップデートを促すため、更新講習の有効期限は短く設定されているのです。
更新期限の直前に予約しようとしたら、定員で受けられないというケースに陥ってしまいます。神奈川県内の会場は人口も多く、埋まりやすいため、許可期限の1年前には予約状況を確認することが肝要です。

2024年以降の講習はオンラインが主流?

現在の講習会は、従来の会場に2日間缶詰めというスタイルから、オンライン講義と会場での試験という形式が主流になっています。

①申し込み:公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターのホームページから予約。
②動画視聴:自宅や事務所で講義動画を視聴
③本試験:指定された会場(神奈川県は横浜や川崎など)へ行き、マークシート式の試験を受ける。

動画を最後まで視聴しないと試験が受けられない仕組みになっているため、早めの着手が必要です。

役員が複数いる場合、誰が受講するの?

役員が複数いる場合は、今後、確実にその役職に留まり、かつ実務に関与する人がベストといえます。具体的な優先順位を見ていきましょう。

①常勤の取締役

最も一般的なのは代表取締役ですが、代表は多忙で講習や試験の時間を確保するのが厳しい場合もあります。その場合は、実務を担当している常勤の取締役が最適です。
ただし、監査役は役員に含まれますが、産廃講習の受講対象としては認められない自治体もありますので注意が必要です。

②退職、交代の可能性が低い人

もし受講した役員が、許可の有効期間中に退職してしまったらどのなるのでしょうか?
結論からいうと、許可自体は消えません。しかし、次の更新申請のときに、他に修了証を持っている役員がいないと、慌てて誰かが新規講習を受け直さなければなりません。

③政令で定める使用人という選択肢

役員全員が忙しくて、どうしても時間が取れない場合、政令で定める使用人を受講者として申請することも可能です。政令で定める使用者とは、主に支店長や営業所長など、契約締結権限を持つ人のことです。ただし、この場合は、使用人として別途登録(届出)しておく必要があります。

神奈川県での申請における注意点

神奈川県(横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市を含む)への申請は、以下の点に注意してください。

修了者の地位

神奈川県では、受講者が継続して業務を行う地位にあることが厳格にチェックされます。名ばかりの役員や、退職予定の方が受講しても認められないケースがあります。

先行予約の重要性

神奈川県内の試験会場は、東京都内からも受講生が流れてくるため、非常に混雑します。もし県内が満席なら、千葉、埼玉、静岡など隣接県の会場も視野に入れましょう。

まとめ

産廃業において、許可の失効は営業停止を意味します。そうならないために、講習会への申し込みは必須です。

・自社の許可期限を再確認する。
・新規か更新か、適切なコースを選ぶ。
・オンライン講義を早めに終わらせ、試験日を確保する。

どのコースを受ければ最短で申請できるのか、などの判断に迷われた際は、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。
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グラス湘南行政書士事務所