今回は、産廃業の変更許可申請について解説します。
産廃業の変更許可申請といっても品目を追加するだけでしょう・・
・・と思われている方もいらっしゃるかと思いますが、思わぬ補正を受けてしまう可能性があります。特に事業計画書の第一面と第二面は、自治体の審査が最も厳しいチェックする項目といえます。
品目記載の鉄則
※神奈川県 産業廃棄物・特別管理産業廃棄物収集運搬業 許可申請等の手引き 抜粋


既存品目をすべて書き出すこと
変更許可申請において、最も多い勘違いの一つが新しく追加したい品目だけを書けばよいという思い込みです。
事業計画書の第一面には、今回新たに取得したい品目と既に許可を受けている既存の品目のすべてを併記しなければなりません。
許可証は、書き換えではなく更新、上書きに近いイメージです。申請書に記載し忘れた既存品目があると、意図せずその品目の許可を返上した形になってしまう恐れがありますので注意が必要です。
必ず手元の許可証を確認し、全品目を記載しましょう。
車両情報の記載と電子車検証の取扱い
運搬車である車両の記載についても、非常に細かなルールが存在します。
車検証通りの正確な転記
車両は1台ごとに、自動車検査証(車検証)に記載されている通りに記載してください。
・車両番号(ナンバープレート)
・車台番号
・最大積載量
・形状(ダンプ、コンテナ専用車など)
上記の項目が少しでもズレていると、同一性の確認が取れないとして受理されません。
電子車検証と備考欄の重要性
ここで、令和7年12月以降の申請で特に注意するべき変更点があります。
令和7年12月をもって、電子車検証と同時に発行されていた自動車検査証記録事項の発行が終了しました。
今後、提出する書類は電子車検証の写しがメインとなりますが、ここに大きな注意点があります。電子車検証の券面には車両の有効期間が印字されていません。
行政側は、車両の有効期間が切れていないかを確認する必要があります。そのため、車検証の写しを提出する際は、事業計画書の備考欄などに、必ず車両の有効期間を明記するようにしてください。これを怠ると、車検切れを疑われてしまい、審査が止まってしまう原因となります。
第一面と第二面の整合性チェック
事業計画書の第一面(概要)と第二面(事務所・駐車場の所在地など)は、一対の書類です。ここでよくあるミスが、所在地の表記漏れです。
・第一面の「本店の所在地」
・第二面の「事務所・駐車場の所在地」
これらは完全に一致している必要があります。
例えば、第一面では「1丁目2番3号」と書き、第二面で「1-2-3」と省略するような書き方はNGとされる自治体が多いです。履歴事項全部証明書の記載通り、一字一句合わせるように記入しましょう。
水銀使用製品産業廃棄物の取扱い注意点
環境保護の観点から、水銀を含む廃棄物の取扱いは非常に細かいルールがあります。今回、特に注意したいのが「廃油、廃酸、廃アルカリ」の中に水銀使用製品が含めれる場合です。
結論からいうと、水銀使用製品産業廃棄物(廃油、廃酸、廃アルカリ)をクローズドラム缶に入れることはできません。
なぜクローズドラム缶は駄目なの?
血圧計や温度計、スイッチなどの水銀使用製品は、運搬中に破損して水銀が漏れ出すリスクがあります。
・密閉性の問題:揮発した水銀が漏れない構造である必要があります。
・荷役の問題:クローズドラム缶は液体の投入には適していますが、固形物である水銀使用製品を投入、排出する際、中で破損させるリスクが高まります。
・確認の困難さ:内部の状態を容易に確認できないため、不適切な混入を妨げません。
水銀使用製品を扱う場合は、破損防止措置を講じた上で、内容物の確認や安全な取り出しが可能な容器を選定し、計画書に記載する必要があります。
まとめ
産廃の変更許可申請は、法令と実務運用の深い理解が求められます。
①全品目の網羅(新旧すべて)
②車両情報の完全一致と有効期間の明記(電子車検証対策)
③第一面と第二面の住所整合性
④水銀使用製品の適正な容器選定
これらを完璧にこなすことで、補正のないスムーズな許可取得が可能になります。
産廃業許可申請で少しでも不安を感じられたら、当事務所までお気軽にご相談ください。
「グラス湘南行政書士事務所」