建設業を拡大する手段として、建設業許可の業種追加があります。
「新しい工種の案件を受注できそうだが、許可が間に合わないかもしれない」といった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
業種追加には、物理的に縮められない審査期間がある一方で、事前に準備次第で大幅に短縮できる準備期間が存在します。
今回は、業種追加を最短ルートで進めるための戦略的なステップを解説します。

業種追加の基本(なぜ時間がかかるの?)

まず前提として、業種追加の審査期間は、自治体により多少の前後はありますが、知事許可で概ね30日~45日程度かかります。これは役所側の事務処理期間であるため、どれだけ急いでもこれ以上短縮することは困難です。
つまり、最短ルートを目指すためにコントロールすべきは、申請書を提出する前のタイムロスをいかに無くすかという点にあります。

最短ルートを阻む3つの壁を突破する

業種追加をスムーズに行うためには、以下の3つのポイントを事前にクリアしておく必要があります。

①営業所の技術者(専技)の要件確認を最優先する

業種追加で最も時間がかかるのが、専任技術者の証明です。資格がある場合は、合格証書の原本確認だけで済むためスムーズです。一方実務経験で証明する場合は、過去10年分の注文書や請求書、契約書を揃える必要があります。この書類集めに数週間、場合によっては数ヶ月要するケースもありますので注意が必要です。
新しい事業を構想した段階で、その工種に対応できる資格者が社内にいるか、いなければ採用するか、あるいは既存社員の実務経験が何年あるかを棚卸しすることが肝要です。

②決算変更届(事業年度終了届)の未提出はないか?

建設業許可を維持している以上、毎年の決算報告(決算変更届)は義務ですが、これが1年分でも漏れていると業種追加の申請は受理されません。申請直前になって未提出が発覚し、慌てて数年分の決算届を作成することになれば、より時間を要することになります。

③常勤役員等(経管)等の常勤性

現在は法改正により経営管理能力の証明は以前より柔軟になりましたが、依然として常勤性を証明する社会保険等の書類は必須です。住所変更や役員変更の登記が漏れている場合も、先にその手続きが必要になります。

最短ルートを走るための戦略的スケジュール

具体的には、どのように動けば最短で許可を取得できるのか。そのタイムラインを整理します。

ステップ1:要件診断(着手当日)

まずは追加したい業種の専任技術者になれる人を確定させます。実務経験証明が必要な場合は、この日にどの期間の、どの書類が必要かをリストアップします。

ステップ2:書類収集と並行した事前確認(1週間~2週間)

多くの自治体では、申請前に窓口での事前相談が可能です。特に実務経験による証明の場合、書類をすべて揃えてから申請時に足りないとなれば、最大のロスといえます。下書き段階の事前チェックを活用することで、一発受理の確立を高めます。

ステップ3:更新時期との兼ね合いをチェック

万一、既存の許可の更新時期が近い場合、業種追加と更新を一本化して申請することをお勧めします。別々に申請すると、許可の有効期限がバラバラになり、更新手数料などの管理コストが増えることになります。最短かつ、最も効率的な運用を目指します。

業種追加を急ぐべき理由

案件が決まってからでいいだろう・・

・・と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、元請業者から許可を持っていることが発注の絶対条件とされるケースが増えています。また、公共工事の入札を見据えている場合、業種追加が1ヶ月遅れるだけで、その年の入札に参加できなくなるリスクもあります。

まとめ

建設業許可の業種追加を最短で行うためには、書類の不備による差し戻しをゼロにすることと、要件確認を先手で行うことに尽きます。
忙しい経営者の皆様が、日々の業務の傍らでこれら膨大な書類を精査し、役所と調整を行うのは非常に困難です。
どの資格なら追加できるのか判断がつかない・・
どの請求書と契約書で、実務経験が証明できるか不安・・
・・このようにお悩みの方は、ぜひ一度、当事務所へご相談ください。最短ルートでの許可取得を模索しバックアップいたします。
グラス湘南行政書士事務所