道路は人や車の通行のためのものです。そのため、工事やイベント、撮影などで道路を一時的でも使用する場合、管轄する警察署長の許可を得る必要があります。これが道路使用許可です。
今回は、道路使用許可申請の基本ルールと必要書類について神奈川の行政書士が解説します。

道路使用許可とは何?

道路使用許可は、道路交通法第77条に基づき、道路における交通の危険を生じさせ、または著しく交通を妨げる行為に対して、警察署長が許可を与える制度です。
道路占用許可と混同されることがありますが、両者は別物です。

許可目的・申請先法律
道路使用許可道路交通の安全・円滑が目的。警察署へ申請道路交通法
道路占有許可道路という土地の使用が目的。市町村や県、国などの道路管理者へ申請道路法

工作物を設置して道路を継続的に使用する場合は、警察の許可だけではなく、道路管理者の占有許可も必要になります。

許可が必要な4つの行為

道路交通法では、許可が必要な行為として主に以下の4つが挙げられます。

➀道路において工事や作業を行う行為(足場の設置、クレーン作業)
➁道路に石碑、広告板、アーチ等の工作物を設置する行為
➂場所を移動しないで、道路に露店、屋台などを出す行為
➃道路において交通の妨げとなるような人出を伴う行事や撮影を行う行為

これらに該当する場合、申請を怠ると罰則の対象となります。

申請の基本ルール

申請をスムーズに進めるための基本原則を抑えておきましょう。

申請先

道路を使用する場所を管轄する警察署の交通課です。

申請のタイミング

申請は、使用を開始する日までに、余裕を持って行う必要があります。通常、開庁日で3日から7日程度の審査期間を要します。不備があった場合の補正時間や、複雑な案件であることを考慮し、余裕を持って2週間前には準備することをお勧めします。

許可の基準

警察署長は、以下の基準を満たさない場合、許可を出せません。

・交通の妨げが少ないこと。
・公共の利益と著しく矛盾しないこと。
・交通安全上、または周辺環境への配慮がなされていること。

申請時に必要な書類一式

必要書類は、各都道府県警察のWebサイトでも雛形が公開されていますが、基本的な構成は全国共通です。

道路使用許可申請書(2通)

申請者の住所・氏名、使用の目的、場所、期間、方法などを記載します。

道路使用の場所や方法を明らかにした図面

現場の地図や道路の断面図、機材の配置、通行帯の確保状況などの配置図と規制の範囲が分かるもの

道路使用の目的、方法を疎明する書類

工事工程表やイベントの企画書、クレーン車や高所作業車などを使用する場合は車両の諸元表

その他、警察署長が提出を求める書類

緊急連絡先を記載した書面、交通整理員の配置計画図

申請に失敗しないためのポイント

申請での差戻し理由として挙げられるのが、交通安全への対策が具体的に記載されていないことです。

歩行者・車両の通行確保

どの程度の幅員(通路幅)を確保するのか、明確に記載する必要があります。

交通整理員の配置

交通量の多い道路では、交通整理員の配置計画が必須となります。

道路管理者との連携

前述の通り、道路占用許可が必要な場合は、先に道路管理者から道路占有許可証の交付を受けてから警察署へ行くのが原則です。

まとめ

道路使用許可申請は、工事やイベントの安全を確保するための重要な手続きです。
特に近年、都市部では再開発やインフラ工事が増加しており、警察署の審査も厳格化する傾向にあります。書類の不備で計画が遅れれば、工期やスケジュールに多大な影響を及ぼしかねません。
申請に少しでも不安のある方は、当事務所へお気軽にご連絡ください。
グラス湘南行政書士事務所