建設工事を進めるにあたり、資材や重機の置き場所の確保が課題となります。
特に都市部の現場などでは敷地が狭く、やむを得ず道路上に資材を一時的に置いたり、車両を停めたりしたい場面が出てくるでしょう。
しかし、事前の許可なく道路に資材を放置したり駐車したりすることは、道路交通法や道路法違反となり、処罰の対象となります。また近隣住民からの苦情や警察からの指導など、工事全体に影響を及ぼす可能性があります。
そこで道路占用許可の手続きが必須となります。
今回は、行政書士の視点から、建設現場で公道を利用するための道路占用許可と、スムーズに取得するポイントを解説します。
道路占用許可が必要?
道路は本来、人や車が通行するためのものです。そこで道路に一定の工作物や物件を設置し、継続して道路を使用することを道路占用と呼びます。
建設現場でよくある以下のようなケースは、すべて道路占用許可の対象となります。
・足場材、鉄骨、木材など建築資材の一時的な仮置き
・工事用フェンスや仮囲いの設置
・移動式クレーンやミキサー車の据え付け
これらを行うには、国、都道府県、市区町村などの道路を管理する管理者に対して申請を行い、許可を得なければなりません。
公道を利用する際によく混同されるもので、道路使用許可があります。こちらは警察署に申請する許可で、建設現場で資材置き場として公道を利用する場合、原則として道路占用許可と道路使用許可の両方を取得する必要があるため注意が必要です。
許可を取るための主な要件
① 占用できる物件の制限
道路占用は、電柱やガス管などの公益的物件のほか、法令で認められた特定の物件しか許可されません。建設工事に関連するものとしては、工事用足場や仮囲いなどが該当しますが、継続的な資材置場として道路を占有することは、原則として認められません。
あくまで工事施工上、やむを得ず一時的に必要な範囲内であることが大前提となります。
② 交通安全と円滑な通行の確保
資材を置くことによって、歩行人の通行が妨げられたり、車の視界を遮って事故の原因になったりしてはなりません。十分な歩道幅が確保できるか、誘導員を配置できるかなど、安全対策が審査されます。
③ 地元住民や関係機関との調整
工事を行う際は、事前に近隣住民への説明や同意が不可欠です。警察や道路管理者との事前協議も含め、万全の準備が求められます。
手続きの流れと必要書類
道路占用許可を取得するまでの一般的な流れは以下の通りです。
➀事前協議
計画段階で、管轄の土木事務所や警察署に赴き、占用が可能かどうかの相談を行います。
➁申請書の提出
協議が整ったら、必要書類を揃えて申請します。
➂審査
道路管理者による審査です。通常、数日から数週間程度かかります。
➃許可書の交付・手数料の納付
許可が下りたら、占用料を納付し、許可書を受け取ります。
⑤工事着手
道路使用許可の内容とも照らし合わせながら、安全に配慮して利用を開始します。
主な必要書類
・道路占用許可申請書
・位置図(現場の場所を示す地図)
・平面図・断面図(占用する範囲やサイズが細かく記載された図面)
・構造図・仕様図(設置する仮囲い等の詳細)
・現況写真
・交通誘導計画書(必要に応じて)
図面の作成や書類の不備修正など、行政手続きに慣れていない方にとっては非常に煩雑で時間がかかる作業となります。
行政書士に依頼するメリット
建設業の皆様は、本業である施工管理や職人手配、施主との打ち合わせで日々多忙を極めています。その中で、行政機関との複雑な協議や図面作成、申請書類の作成を自社で行うのは大きな負担です。当事務所へ依頼頂くことで煩雑な役所との調整や書類作成をすべてお任せいただけるため、現場の施工管理に集中できます。
まとめ
適法に道路占用許可を取得し、近隣や通行人への配慮が行き届いた安全な建設現場をつくることは、企業の信頼を守るためにも重要です。
公道の利用や各種申請手続きでお困りの際は、ぜひ当事務所までお気軽にご相談ください。
「グラス湘南行政書士事務所」