取引先として検討している会社が建設業許可をもっているのか?
どの業種で許可を受けているのか?
このような確認したい場面はよくあるのではないでしょうか。
そんな時に、国土交通省が公開している「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」というものがあります。
今回は、建設業許可を取り扱う行政書士が、このシステムの具体的な使い方や、検索結果から読み取るべき重要事項を解説します。

建設業許可の検索システムとは?

国土交通省が提供するこのシステムは、日本全国の建設業許可業者(大臣許可・知事許可の両方)の情報を誰でも無料で閲覧できる公式なデータベースです。
以前は各自治体の窓口で名簿を閲覧するのが主流でしたが、現在はインターネット上でリアルタイムに近い情報を確認できます。

正式名称

建設業者・宅建業者等企業情報検索システム

対象

全国の建設業許可業者、宅地建物取引業者など

検索システムの使い方

検索のステップを下記へ挙げます。

①システムにアクセスする

まずは「国土交通省 建設業者 検索」と検索し、公式サイトへアクセスします。または上記にリンクを貼っていますので、そこからアクセスして下さい。メニューから「建設業者を検索」を選択します。

②検索条件を入力する

以下の項目から絞り込みが可能です。

商号または名称

漢字だけでなく、全角カナでの検索も可能です。

本店所在地

都道府県や市区町村で絞り込めます。神奈川県の業者を探す場合は「神奈川県」を選択します。

許可番号

許可通知書に記載されている「〇〇県知事許可 第12345号」といった番号で直接検索できます。

許可業種

「土木工事業」「電気工事業」など、特定の業種に絞って業者を探す際に便利です。

③検索結果から詳細を見る

検索結果の一覧から該当する会社名をクリックすると、その業者の詳細な許可情報が表示されます。

検索結果のここを見る!3つのチェックポイント

検索結果画面には多くの情報が並んでいますが、特に注目するべきは以下の3つのです。

①「一般」か「特定」か

建設業許可には「一般建設業」と「特定建設業」の2種類があります。
特に元請として大きな工事を発注する場合、下請に出せる金額に制限があるため、この区分は非常に重要です。

②許可の有効期間

建設業許可の有効期間は5年間です。
検索結果には許可の有効期間が表示されています。この期限が切れていないかを確認することは、コンプライアンス遵守の観点から欠かせません。

③過去の行政処分歴

このシステムでは、過去の指示処分や営業停止処分などの行政処分を受けた履歴がある場合、その内容が表示されることがあります。健全な取引先を選定するための重要な指標となります。

なぜ建設業者はこのシステムを活用するの?

自社の情報を検索するたけではなく、他社の情報を調べることには大きなメリットがあります。

取引先の適格性を確認

新規で業者に依頼する場合、許可の有無を口頭のみではなく、客観的なデータで裏付けを取ることが、元請責任を果たす第一歩といえます。

自社の情報反映チェック

近年、建設業許可の申請は、建設業許可・経営事項審査電子申請システム」による電子申請が主流になりつつあります。
許可の更新や変更届(役員の交代や技術者の変更など)を提出した後、正しくデータベースに反映されているかを確認することで、事務手続きのミスを防げます。

競合他社の分析

近隣の同業他社がどのような業種(29業種)の許可を持っているか、どのタイミングで許可を増やしているのかを分析することで、地域の市場動向を把握できます。

検索システムを利用する際の注意点

便利なシステムですが、いくつか留意するべき点があります。

タイムラグ

許可が下りたり、変更届を出したりしてから、システムに反映されるまでには、数週間から1ヶ月程度のタイムラグが生じることがあります。

詳細な書類は見られない

システムで見られるのは、あくまで基本情報です。工事経歴書や財務諸表などの詳細な閲覧書類を確認したい場合は、各自治体の閲覧所へ行く必要があります。

技術者の氏名は非公開

営業所技術者(専技)が誰であるかといった個人名までは、プライバシー保護の観点からこのデータベースでは公開されていません。

まとめ

「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」は、建設業界の透明性を高めるための重要なインフラです。このシステムでの確認を行ったことにより、許可が条件となっている案件で、無許可業者への発注を回避できるケースもあります。
貴社の許可管理はもちろん、協力会社選びのために、このデータベースを活用することが肝要です。
貴社の情報が正しく反映されていなかったり、更新時期が迫っていて、手続きの複雑さに困っている方は、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。特に神奈川県内での申請や、最新の電子申請システム(JCIP)への対応など、実務即したアドバイスをさせていただきます。
グラス湘南行政書士事務所