建設業許可には29業種の業種がありますが、その中でも、石工事に該当するのか、それとも別の業種かといった判断に迷いわれている方もいらっしゃるでしょうか。
石を使う工事と一言でいっても、実は使用する素材や施工の目的によって、タイル・れんが・ブロック工事やとび・土工工事などの他の業種に分類されるケースが多々あります。
今回は、石工事の具体的な内容から、混同しやすい他の専門工事との違いを解説します。
石工事の定義と具体例
国土交通省のガイドラインによると、石工事は以下のように定義されています。
石工事:擬石を含む、石材の据え付けとうにより工作物を築造し、又は工作物に石材を取り付ける工事
ここでいう石材には、天然の石だけではなく、石に似せて作られた擬石やテラゾーなども含まれます。
主な工事の具体例
石積み工事・石貼り工事
建物の外壁や内壁に石材を貼る、あるいは石を積み上げる工事。
コンクリートブロック据付け工事
根固め石、方塊(ほうかい)などの据付け。
墓石建立工事
霊園などでの墓石の設置。
石蔵建設工事
石を主材料とした蔵などの建築。
石鳥居据付け工事
神社などの鳥居の設置。
混同しやすい専門工事との違い
石工事を理解する上で最も難しいのが。他の業種との境界線です。実務上、特に混同しやすい3つの比較パターンを挙げます。
①石工事とタイル・れんが・ブロック工事
この2つには素材を貼る、積むという点で非常に似ています。
| 項目 | 石工事 | タイル・れんが・ブロック工事 |
| 主な素材 | 天然石、擬石、テラゾー | 陶磁器タイル、れんが、コンクリートブロック |
| 判断の基準 | 石材を主として使用する場合 | タイルやれんがを主として使用する場合 |
実はコンクリートブロックは、用途によって業種が変わります。
・石工事:景観を整えるための据付けや、石積みに関連する流れで行うもの。
・タイル・れんが・ブロック工事:エクステリアの塀、建物の構造体としてブロックを積む場合。
②石工事ととび・土工・コンクリート工事
石を積んで壁を作る場合、土砂崩れ防止のための土留めの目的があると判断が変わります。
・石工事:主に仕上げや外観を目的として石を積む、または据え付ける。
・とび・土工工事:石材を使用して擁壁を作る、あるいは法面保護などの土木的な目的で行う石積み。
③石工事と造園工事
お庭などの庭園に関連する石の配置も注意が必要です。
石工事:墓石の設置や、建物の一部としての石貼り。
造園工事:庭園の中に景石(けいせき)を設置したり、石組を行ったりする場合。これは庭園を造るという一連の作業の一部とみなされるためです。
実務経験で石工事を証明する際のポイント
建設業許可を新規で取得する場合、営業所の技術者(専技)の実務経験を証明する必要があります。ここで石工事と認められるためには、契約書や注文書の内容が重要です。
例えば、注文書が単に外構工事と書かれているだけでは、石工事としての経験を証明するのが難しくなります。石積み工事、石貼り工事といった、石工事であることが明確にわかる工事名称で記載されている必要があります。
また、石工事の技術者(専技)になれる資格(一級・二級土木施工管理技士、一級・二級建築施工管理技士など)を持っている場合、実務経験の証明が一部免除、短縮されるため資格の有無をまず確認しましょう。
まとめ
石工事は、他の工事との境界線が曖昧になりやすい業種です。天然石か、タイルか、装飾か、土留めか、庭造りか、据え付けるのか、積むのか。
これらを総合的に判断して業種を特定しなければなりません。もし誤った業種で許可を取得したり、無許可で500万円以上の工事を請け負ったりすると、厳しい罰則の対象となります。
判断に迷われた方は、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。貴社の工事内容を詳しくヒアリングし、最適な業種での許可申請をサポートいたします。
「グラス湘南行政書士事務所」