道路に看板を出す、店舗の足場を組む、地下埋設物を継続して設置しているなど、道路に一定の工作物や物件を設置して継続使用する場合に必ず必要となるのが道路占用許可です。
道路は本来、一般の交通のためのものです。そこを私的に継続的に使用するためには道路管理者の許可を得なければなりません。
そして、この道路占用許可には有効期限が定められています。
今回は、道路占用許可の継続・更新手続きの基本と、万が一手続きを忘れてしまった場合のリスクについて解説します。
道路占用許可には有効期限がある
道路占用許可は、ずっと有効なものではありません。
占用する物件の種類によって期間の満了日は異なりますが、一般的な工作物や物件の場合、原則として最長5年(または3年間など)の有効期限が設定されています。
許可された期間を引き続き継続して使用したい場合は、期限が切れる前に対象の道路管理者に道路占用許可の更新申請を行わなければなりません。
多くの自治体や国道事務所では、期間満了の時期が近づくと道路占用期間満了通知書や更新案内を送付してくれますが通知が届かない場合や、手元に届いたも放置してしまい、うっかり期限を過ぎてしまうケースもあります。
更新手続きを忘れるとどうなる?
更新手続きを失念し、有効期限を1日でも過ぎてしまった場合、深刻な3つのリスクが発生します。
➀不法占有という違法状態になる
有効期限が切れた場合、その道路の占用は不法占用となってしまいます。
これは法律違反であり、道路法に基づいた処分の対象となります。法的な裏付けのない状態で私物が道路を占拠していることになります。
➁物件の撤去命令や監督処分
道路管理者は、不法占用者に対して道路法に基づき、物件の即時撤去や原状回復を命じることができます。
看板や足場、ライフラインに関わる重要な埋設物であっても、法律上は撤去を迫られるリスクが生じます。また、悪質な場合や指導に従わない場合は、刑事罰や過料の対象となることもあります。
➂事故が起きた際の損害賠償責任と社会的信用の失墜
不法占用の状態であった期間中で、万が一、設置物が原因で通行人が転倒したり、車両が破損したりするような人身・物損事故が発生した場合、所有者の責任は重くなります。
許可期間が切れている違法状態の工作物であったという事実自体が、訴訟や示談交渉において不利に働き、保険の適用等にも悪影響を及ぼす可能性があります。
手続きを忘れてしまった場合の対処について
➀道路管理者の窓口へ直ちに連絡する
管轄の道路管理者に連絡を入れ、期限を過ぎてしまった旨を伝えて指示を仰ぎます。
➁速やかに新規または更新の申請を行う
状況によっては、期間更新ではなく、一度不法状態をリセットして新規の占用申請と同様の審査や手続きを求められる場合があります。
位置図、平面図、現況写真などを揃え、速やかに提出します。
また、道路を掘削したり一時的に塞いだりする際に警察署へ提出する道路使用許可についても、占用許可の更新や期間延長に伴って別途必要になる場合や、再申請が求められるケースがあるため注意が必要です。
まとめ
道路占用の更新手続きは、日々の業務に追われていると、どうしても管理が疎かになりがちです。いつの間にか期間が過ぎていたという事態を防ぐためには、許可期限をカレンダーや管理システムに登録し、満了日の2ヶ月前には行動できる体制を作ることが肝要です。
少しでも不安のある方は、ぜひ当事務所へお気軽にご相談ください。
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