産業廃棄物収集運搬業の許可は、取得後においても許可内容に変更が生じた場合、法令に基づき変更届を提出する義務があります。この届出を怠ると最悪の場合、許可の取消しや罰則の対象となる恐れもあります。
今回は、神奈川県における変更届の提出期限や必要書類、注意するべきポイントを行政書士の視点で解説します。

変更許可と変更届の違いを正しく理解する

まず、変更許可と変更届は全くの別物です。

変更許可申請

取り扱う廃棄物の種類を増やす場合の申請です。積替保管場所を新設したいなど、許可の内容そのものに重大な変更がある場合に必要です。事前に申請を行い、知事の許可を受けなければその行為はできません。

変更届出

社名や住所の変更、役員の交代、車両の入れ替えなど、事業の基礎となる事項に変更があった場合に行う事後手続きです。
今回解説するのは、この後者の変更届についてです。

変更届の提出期限!?10日以内と30日以内

変更届において注意するべき点は提出期限です。
原則として変更の日から10日以内とされているものと、30日以内とされているものがあります。

10日以内

・事業の全部または一部の廃止
・住所の変更(個人)
・事務所・事業所の所在地変更
・運搬車両の追加・削除(増減車)
・積替え保管場所の構造・規模の変更
・役員以外の使用人(政令使用人)の変更など

30日以内

法人の登記事項証明書が必要な場合は、30日以内となります。
法人の名称や本店所在地、役員の変更など、登記事項証明書の添付が必要となる変更については、登記完了までの期間を考慮し、期限が変更の日から30日以内に緩和されています。
期限の起算日は登記が完了した日ではなく、変更があった日です。
登記手続きの遅れがそのまま届出遅延につながらないよう、法務局への登記申請と行政庁への変更届の準備は並行して進めるのが鉄則です。

変更届の必要書類とチェックポイント

変更届に添付する書類は、変更内容によって異なります。主な必要書類は以下の通りです。

➀産業廃棄物収集運搬業(変更・廃止)届出書
➁変更内容を証明する書類

役員の場合

登記事項証明書(履歴事項全部証明書)

車両変更の場合

車検証の写し、車両の写真(両側面・後面の表示)、保管場所の図面など

住所変更の場合

住民票、登記事項証明書

特に車両の増車を行う際は、産業廃棄物収集運搬車に係る表示が適切に行われているか、写真撮影時にチェックされます。許可取得後も、常に法令遵守した車両管理が求められます。

よくある質問と注意点

変更届を出し忘れていました。どうすればいいですか?

気づいた時点で速やかに管轄行政庁へ相談してください。届出を怠ると、30万円以下の罰金に処せられる可能性があり、これが原因で欠格要件に該当し、許可が取り消されるリスクもあります。失念であれば救済措置を設けていることもありますので、包み隠さず相談することが肝要です。

役員が辞任したのですが、いつから起算しますか?

辞任届を受理した日や、株主総会で承認された日が基準となります。

登記簿への反映を待つ必要はありませんが、登記簿謄本が揃い次第、直ちに提出してください。

神奈川県内の複数の市で許可を持っている場合は?

神奈川県知事許可だけではなく、横浜市・川崎市・相模原市・横須賀市といった政令市の許可を併せて持っている場合、それぞれの自治体に変更届の提出が必要です。提出先が分散するため、漏れのないよう管理が重要です。

まとめ

産業廃棄物収集運搬業の変更届は、事業を継続するための不可欠な手続きです。
しかし、日々の忙しい業務の中で、これら細かな変更に対応するのは大変な労力を要します。
当事務所では、神奈川県内の産廃許可に関する変更届の作成・提出代行を承っております。
車両を入れ替えるタイミングや役員変更に伴う手続きが生じましたら、お気軽にご連絡ください。正確かつ迅速な手続きで、貴社の事業運営をバックアップいたします。
グラス湘南行政書士事務所