建設業許可が必要になる基準の一つに、請負金額500万円以上の工事というものがあります。
請負金額が500万円以上の工事を受注した場合は、建設業許可を取得していることが必須条件となります。
許可取得の分岐点でもある、この請負金額には、具体的に何が含まれているのか、また500万円を超える工事には、どのような点に注意が必要なのでしょうか。
今回はこれらの疑問について解説します。
請負金額に含めれるもの(内訳)
建設業許可の判断基準となる請負金額には、原則として消費税を含むすべての金額が含まれます。
具体的には以下のようなものが該当します。
材料費
柱や壁材、断熱材、配管など、工事に使用するすべての資材費用
労務費
職人や作業員の賃金など
外注費
電気工事や内装工事など、特定の専門工事を別の業者へ依頼する費用
機械機器等損料
建設機械や器具を工事で使用する際に発生する経費
その他諸経費
現場の管理費用、通信費、交通費、安全対策費など、工事に関係する直接的な費用、その他消費税
具体的には機械の減価償却費、維持修理費、管理費などが含まれます。これは、リース会社などから借りる際に支払うレンタル料とは異なります。請負金額の計算においては、自社所有の機械を使う場合は損料として計上し、レンタルする場合は賃料として計上します。いずれにおいても工事の直接的な費用として請負金額に含める必要があります。
これらの費用を合計したものが、消費税を含めて500万円以上になれば建設業許可が必要になります。
一方、契約書上で工事本体とは別に明記されている土地の購入費用や建築確認申請料などの手数料は、請負金額に含めないのが一般的です。ただし、判断に迷う場合は管轄行政庁の手引きで確認したり、問い合わせをすることが肝要です。
500万円を超える場合は契約書を分ければ「軽微な工事」として見てくれるの?
単に契約書を複数に分けるだけでは、軽微な工事と見なされません。
建設業許可の判断基準は、契約書の形式ではなく、工事内容、実態に基づいて行われます。複数の契約に分けて請け負う場合でも、同一のものを完成させるための工事であれば、各契約の請負金額の合計額で判断すると定められています。
ただし、正当な理由があって契約を分ける場合には、合計しなくて良い場合があります。
この正当な理由とは下記のようなケースが該当します。
・工期が長期にわたり、複数年度にわたって予算を分割する必要がある場合
・工事内容が明らかに異なる複数の独立した工事を、便宜上まとめて発注した場合
上記のような、正当な理由に該当するかどうかの判断は難しいものです。判断に迷われた際は、当事務所までご相談ください。注意が必要なのは、金額を500万円未満にするためだけに契約を分けた場合、建設業法違反となり、3年以下の懲役また300万円以下の罰金が科される可能性があります。
500万円を超える工事で注意すべきポイント
適正な施工
営業所技術者等を配置し、適切な施工管理を行う義務があります。
契約書の整備
請負金額、工事内容、工期などを明確に記載した書面契約が必要です。
下請業者の選定
無許可業者への委託は建設業法違反となるため、元請業者は下請業者の許可の有無を確認する必要があります。
当事務所では建設業許可申請を承っています。お気軽にご相談下さい。