産業廃棄物収集運搬業の許可を取得したい、あるいは自社が持つ許可証や取引先の信頼性を確認したいと考えていませんか?
産業廃棄物処理業の許可証に必ず記載されている産廃許可番号は行政がどの範囲の許可を与えているのか、適法な業者であるのかを読み解くことができます。
今回は産廃許可番号の構造や意味、都道府県ごとの違い、そして事業者に課される表示義務や取得方法について解説します。
産廃許可番号とは?基本構造と桁数の意味
産業廃棄物処理業(収集運搬業・処分業)の許可番号は、原則として10桁または11桁の数字で構成されています。
10桁になるケース
都道府県、および平成12年度以前に権限を持っていた政令指定都市などが付与した場合
11桁になるケース
平成13年度以降に新たに保健所設置市や政令指定都市となった自治体が付与した場合
この番号は、大きく分けて4つの要素に分解することができます。
[都道府県・政令市番号(2~3桁)] + [業種番号(1桁)] + [自由番号(1桁)] + [固有番号(下6桁)]
産廃許可番号の4つの要素が持つ意味
① 先頭の2~3桁:都道府県・政令市番号
許可を出した自治体を示しています。
001~047:各都道府県(例:北海道「001」、東京都「013」、愛知県「23」など ※書類上は「13」などの記載もあります)
050以降(または3桁のコード):政令指定都市や中核市(保健所設置市)が独自に許可を出している場合のコードです。
この番号を確認することで、どこの自治体から許可をもらっている業者なのかがひと目で分かります。
② 4桁目:業の種類を示す番号(業種コード)
4桁目の数字は、その業者がどのような許可を取得しているかを表すコードです。0〜9の番号が割り当てられています。
0:産業廃棄物収集運搬業(積替を含まない)
1:産業廃棄物収集運搬業(積替を含む)
2:産業廃棄物処分業(中間処理のみ)
3:産業廃棄物処分業(最終処分のみ)
4:産業廃棄物処分業(中間処理・最終処分)
5~9:特別管理産業廃棄物に関する各許可
例えば、一般の排出事業者が積替保管を含まない収集運搬業であれば、ここの数字は原則として「0」になります。
③ 5桁目(または4桁目の次):自由番号
都道府県や政令市などの行政庁が、内部管理等のために自由に設定・使用できる番号(0〜9)です。自治体や運用によって異なります。
④ 下6桁:固有番号
業者ごとに全国統一で割り振られる企業の固有IDです。
同一の処理業者が複数の都道府県や政令市から許可を受けている場合でも、この下6桁の数字はすべて共通です。 そのため、複数エリアで許可を持つ業者かどうかを判断する際の手がかりになります。
都道府県ごとの違いと積込み・荷卸しのルール
都道府県をまたぐ場合の原則
産業廃棄物を運搬する場合、原則として積込みを行う場所と荷卸し(処分)を行う場所の双方を管轄する都道府県知事または政令市長の許可が必要です。
例えばA県で積み込んだ産廃を、B県で処分する場合 はA県の産業廃棄物収集運搬業許可とB県の産業廃棄物処分業許可が必要です。なお、車両が通過するだけの都道府県の許可は不要です。
広範囲で事業を展開する運搬業者は、複数の都道府県からそれぞれ許可証を交付されており、自治体の数だけ異なる許可番号を持っています。しかし前述のとおり、下6桁の固有番号はどの都道府県の許可証であっても共通です。
法律で義務付けられている表示義務について
産業廃棄物を運搬する車両や、事業場には、法律で定められた表示義務があります。違反した場合は罰則の対象となることもあるため注意が必要です。
① 運搬車両への表示義務
産業廃棄物を収集運搬する車両の車体には、以下の事項を見やすいように表示しなければなりません。
・「産業廃棄物収集運搬車」である旨の表示
・氏名または名称(法人の場合は会社名)、および「許可番号の下6桁(固有番号)」
② 運搬車に備え付けるべき書面
許可番号の表示とあわせて、運搬中の車両には産業廃棄物管理票(マニフェスト)の写しや、産業廃棄物収集運搬業許可証の写しを備え付けることが義務付けられています。警察や行政の臨検があった際、速やかに提示できなければなりません。
まとめ
産廃許可番号は、誰が、どこで、どのような業種の許可を持っているかを証明する番号といえます。
排出事業者にとっては、委託先の業者が無許可ではないか、あるいはエリア違いの違法な委託になっていないかを確認するためのツールとなります。また、収集運搬業者にとっても、適法な車両表示やコンプライアンス遵守のために欠かせない知識です。
当事務所では産業廃棄物収集運搬業許可を取扱っております。お気軽にご相談ください。
「グラス湘南行政書士事務所」